速さと同時にファッションも重視される
児玉利文さん(以下利文さん):今も現役の競輪選手なんですが、ここまでトラック競技のチームパシュートでアジア選手権で優勝したり、長いこと自転車競技をしてきました。ただ、そこまでやってきて、どうも息苦しさがちょっとあるなと・・・。
たとえば、最近だとUCIのルールがあって、自分の好きな自転車にも乗れないし、ウェアにもかなりの規定がある。もちろん、だから公平な競技ができるという側面は十分理解しているんですが、なんだかちょっと息苦しさは感じてしまう。
そんな時に出会ったのがクリット・レース。競技というよりも、自転車のカルチャーという感覚がすごく新鮮に感じたという。
児玉和代さん(以下和代さん):ファッションの感じも強いですね。「RED HOOK CRIT」が元々、ニューヨークのストリートから始まったものなので、ファッション、カルチャーがそのままって感じです。ちょっと極端な言い方をすると、“カッコ良かったらOK”っていうノリもある。でも乗れていて、テクニックがないと、カッコ悪い。
だから乗れるし、オシャレというトータルのバランスが良くないとあまり評価されない。もちろん速かったらいいんですが、速いだけじゃないという評価基準があるところが、これまでの自転車会にはなかったものかもしれないですね。
まるで着ていない、それがウェアには大切なこと
速さも求められるが、それと同じくらいオシャレであることも重視される、クリット・レースの世界。当然、着ているウェアにもこだわりがある。そんな彼らが選んだのが、パールイズミのエア長袖スピードセンサーワンピースだ。この決戦用ウェアは日本ナショナルチーム向けに開発された「スピードセンサー®」という空気抵抗を軽減する素材を活用したワンピースだ。
利文さん:レース用ウェアとして、決戦用として、このウェアはすごくよくできていると思います。ウェアのこだわりは「着ていることを感じないこと」ですね。その点で言えば、スピードセンサー部分はがっちり包まれている感じがするし、パッドも乗っていて違和感がない。
ジャスミンさん:パールイズミのウェアはすごくハイクオリティだと思うよ。ワンピースに袖を通した瞬間に「これはいいな!」と感じました。
和代さん:あとデザインですよね。オーダーで作ったのですが、デザインデータの再現性が高くて、レースに気合が入ります。
利文さん:クリット・レースは自由なんですけれども、だから難しい部分もある。どうかっこよく見せるか、たくさんある答えの中からそれをみつけるのも大変ですよ。本当に独特な世界ですよね。
レースウェアとしてのこだわりがある一方で、普段のトレーニング時に着るウェアにはどんなこだわりがあるのだろうか?
和代さん:20年くらい前から競技をしている人間からすると、ウェアはすごく良くなっていると思います。このパールイズミのウェアは、レース用もそうなんですが、本当に着ていて何も感じない。トレーニングをしていて、暑いな、寒いなとか不満に思うことがない。パッドも女性用に最適な形状になっているし、ボディライン添うように作られているように感じますね。
利文さん:本当ですね。冬用のウェアも着ていますが、完成されている。本当に自然な着心地で自転車に乗っていられるところが気に入っている部分です。
“梅田”ではレベルの高いレースが期待できる
2019年3月30、31日に大阪・梅田という街の中で開催される、彼らが主催するレース「スフィダーレ・クリット」。まずは「市街地で行われるレースを一度見てもらいたい」と語る。
利文さん:今、クリット・レース界はRED HOOK CRITも含めて、世界を転戦してポイントを稼いで世界戦に出るという流れになっています。今度私たちが主催するレースも世界戦に出るためのポイントレースになりました。
和代さん:海外のレースと連携が取れているので、今度の大会には海外の有名選手もポイントを取るために参加してくると思います。すでにヨーロッパはレベルが高くなりすぎてポイントが取りにくい状況。だからアジア地域に注目している選手も多くいます。今度の大会ではじめてクリット・レースを見る人もいるかもしれませんが、かなりハイレベルなレースが見られると思いますので、楽しみにしていてください!
(終了)
取材協力/国営木曽三川公園桜堤サブセンター