Pearl Izumi(以下PI):まずは自己紹介をお願いします。 ジャスミン・テン・ハブ(以下ジャスミン):フレンチ系カナダ人、ジャスミンです。カナダのモントリオールから北に700km離れた小さい町ラ・サール出身です。日本には2016年9月から住んでいて、今は名古屋でエンジニア関連の仕事で航空関連の日本企業で働いています。現在30才、最近結婚した妻と一緒に暮らしていて、6年前にトライアスロンのトレーニングのために自転車を始めました。サイクリングに熱狂的でデザインやアートなども好きですね。仕事にはほぼ毎日自転車で通っています。 PI:ジャスミンさんが熱狂しているフィクスドギアクリテとはどのようなスポーツですか? ジャスミン:フィクスドギアクリテリウムはその名のとおり、フィクスドギアバイクを使用したクリテリウムのことです。ブレーキのない固定ギアトラックバイクで走る競技です。その中で、僕のレーススタイルは、パンチャー系アシストで中距離や細かいアップダウンでアタックをして、チームメイトのスプリンターをサポートするようなスタイルです。トレーニングはいろいろあるけれど、VO2マックス(最大酸素摂取量)でのインターバルが好きで自分を限界まで追い込むんです。こういうトレーニングのあとの感覚、アドレナリンを感じるのが好きなんですね。 ジャスミン・テン・ハブ 2016年に、アメリカ・ニューヨークのブルックリンのレッドフック地区で開催された世界で最も大きなフィクスドギアクリテの大会であるRED HOOK CRIT(レッド・フック・クリット)に参戦しました。日本でもこの自転車スポーツを盛り上げていきたいなと思いました。その後、現役競輪選手でトラック競技のチームパシュート、アジア選手権で優勝実績もあり、かつ104サイクルのオーナーでもある児玉さん夫婦に出会ったんです。国際的な活躍ができると思い、sfiDARE CRIT JAPAN(スフィダーレ・クリット・ジャパン)を彼らと作りました。日本で初のフィクスドギアクリテの大会となる「スフィダーレ・クリット」を開催できたのが嬉しいですね。 スフィダーレ PI:スフィダーレ・クリット・ジャパンでの活躍は僕たちも興味津々です。ちなみに、パールイズミの2019SSのデザインテーマはずばり「The Power of Less」。つまり、もののシンプルさの良さや強さを表現することを目指したんです。 ジャスミン:なほるど。 PI:ジャスミンさんにとって、バイク、ライフスタイル、人との付き合いにおいて、「シンプルさ」ってどう捉えていますか? ジャスミン:まず思いつくのが、自転車の楽しみ方ですね。例えば「No Plan(ノープラン)」で走ることが大好き。当然道に迷ったりするんですが、これほどシンプルで単純な楽しみ方はないと思っているし、何かしらの制限から解き放たれた感覚だよね。特に僕みたいな日本の土地を知らない人間にとって、見知らぬ場所で迷子になることほど、面白いことはないかな(笑)。 スフィダーレ PI:面白い感覚ですね。私も海外出張の時、ランシューズを持って行って早朝走ったりしますが、全く分からないところを走るのは、凄く楽しいです。 ジャスミン:そう思います。あとはフィクスドギアという自転車がそもそも1つのギア(ノーブレーキ)で、サーキットへの近さを感じられるスポーツなんです。そして走っている時の気持ちも「もっと速く!」っていうシンプルな気持ちになれるところも、”The Power of Less”の意味合いに通じるところがあります。 PI:ところで今回着用してもらっているイグナイトジャージ、カラー名はジャンクション。その名の通り、自転車が交差する、人と人が交わりあう、つまりちょっとした出会いみたいな意味合いを込めているんですが、それに関してはどう思いますか? ジャスミン:なかなか面白い意味ですね。うーん、僕の人生のマイルストーンのなかで、当然何かしらの起点や分岐点を通過したうえで、「今」という現在があるわけで。これらの分岐点での自分の小さな決断1つ1つが、その後の人生での大きな違いを生み出しているとも思っている。あとは、例えば、自分の最大限の勇気が必要な分岐点を通過しなければいけない時、つまり人によっては逆境を思える時でも、その現状をポジティブに捉えるようにしている。 スフィダーレ PI:ウェアの機能的なところについては如何でしょうか? ジャスミン:ジャージは袖も流行の長め、逆に着丈は少し短めなので走行時はストレスなく着られる。当然、吸汗速乾、抗菌防臭、UPF50+などの基本機能は備わっているから長時間の走行でも心地良い。 ビブパンツについては、パッドはパールイズミの独自開発のハイエンドパッド「3D NEO PLUS」が付いていて、丈は流用の長め。吸汗速乾とUPF50+も備わっている。デザインもネイビーベースで組み合わせができて、新鮮です。 PI:ありがとうございます。そう思ってもらえるようなジャスミンさんにパールイズミのサイクルウェアを着てもらい光栄です。今後のスフィダーレ・ジャパンのご活躍に期待しています!