デザインや機能、半袖&長袖・・・サイクルジャージを着たいけど、色々な種類がありすぎてどれが自分に合うのか分からない。初心者ライダーならだれもが悩むポイントだと思います。しかし自分に最適なジャージを選ぶことができれば、格段にライドが快適になるのも事実。ここでは初心者ライダーにおすすめの失敗しないサイクルジャージの選び方を紹介します。初心者でもサイクルジャージが必要ということが分かるはず。自分にぴったりのジャージを着て、自転車ライフを楽しみましょう!

サイクルジャージが普段着より優れているポイント

近所を少し走るくらいならウエアを気にする必要はないかもしれません。しかし、少し長い距離を走る場合や季節によってはサイクルジャージを着用することで格段にライドが快適になります。まずはTシャツ&デニムなどの普段着と比べてサイクルジャージの優れている3つのポイントを見ていきましょう。

1.汗でべたつかずいつも快適

「暑い夏」「寒い冬」の場合は、サイクルジャージを着ているとかなり快適なライドができます。その大きな理由として汗に対する処理に優れていることが挙げられます。

夏用のサイクルジャージは吸汗&速乾素材で作られているため、暑い日のライドではかいた汗をジャージが素早く吸収して乾かしてくれます。これによってジャージが肌に張り付くことなく、長時間のライドでもかなり快適です。綿のTシャツは吸汗性には優れていますが乾きにくく、汗をかき続ける夏のライドでは不快感が続くことになります。

【夏用素材】

夏のサイクルジャージ用素材

反対に冬用のジャージは防寒性と透湿性が高い素材を使用しているので、冷たい風を防ぎながら、ジャージ内にこもった熱気を外に排出する効果もあります。冬はかいた汗が排出されないとジャージが濡れてしまい、それが原因で汗冷えをしてしまいます。

【冬用素材】

冬のサイクルジャージ用素材

2.疲労を軽減するUVカット素材

サイクルジャージは紫外線を防ぐUVカット素材を使用しているものがあります。特にパールイズミではUVカット素材にこだわり、UPF50+という最高水準のUVカットを実現しています。日焼けは特に気にしていない、という男性ライダーの方もいるかもしれませんが、日焼けは日光によって肌が黒くなるだけではなく、ダメージを受けている状態。日焼けをしてしまうと、肌が受けたダメージを修復しようと身体機能が働くため、疲労を感じてしまうのです。長く走りたい場合、疲労をなるべく残したくない場合はUV素材のサイクルジャージを着用するのをおすすめします。

【画像 UVマーク 】

UPF(UV Protection Factor)とは衣料品における紫外線防止性能を表した数値

※上記UPF値は素材単体の紫外線防止機能を表す目安です。日焼けしないことを保証するものではありません。使用する環境によって紫外線防止効果は異なる場合があります。

3.高い伸縮性があるので自由に身体が動かせる

サイクルジャージは伸縮性の高い素材で作られています。自転車に乗って身体を動かしても、素材が突っ張って動きにくいということがありません。サイクル用のパンツも同様。ペダルを漕ぐ動きをしてもウエアが身体に追随してストレスを感じることがありません。

【画像  伸縮性の高さが分かるイメージ】

サイクルジャージのストレッチ性

サイクルジャージとスポーツウエアとの違い

ここまで一般的なウエアとサイクルジャージの違いを見てきましたが、スポーツに特化したウエアなら自転車用として代用できるのではないか?という疑問もあるかと思います。確かにスポーツウエアは伸縮性や吸汗・速乾機能をもつものがあり、自転車の動きにも対応してくれるものもあるでしょう。
しかしサイクルジャージは自転車に乗る人のために作られたウエア。自転車用としてスペシャルな機能をもっているので、より自転車を快適に楽しくしてくれます。ここではその違いを紹介しましょう。

フィット感が高く痛みを軽減する

自転車に乗った際の乗車姿勢に合わせてデザインしてあるのでフィット感が高く、激しく動いても首や腕周りがスレることがありません。サイクルジャージの中には縫い目を極力減らしたものもあり、肌に縫い目が触れず着ていることを忘れてしまうほど着心地のいいジャージもあります。
またサイクルジャージに合わせて履くサイクルパンツにはお尻や股の部分を守るパッドがついています。スポーツバイクのサドルはクッションが少なく硬めのため、このパッドがクッションになり、座っていても痛みが出にくいように保護してくれます。

【画像 着用シーン首や袖回りのデイテール】

自転車に乗った際の乗車姿勢に合わせてデザインしてあるのでフィット感が高い

風でもジャージがバタつかず空気抵抗を軽減する

「空気抵抗」と聞いてしまうと、そんなにスピードを出さないから関係ない、というライダーもいるかもしれません。しかしライダー自身の空気抵抗はかなり大きく、低速であってもかなりの空気抵抗を発生させます。さらに身体にあまりフィットしていないジャージは大きな抵抗になって無駄なエネルギーを消耗することになります。また風でジャージがバタつくことで集中力が削がれることも。安全のためにも自転車にはサイクルジャージをおすすめします。

【画像 着用シーン首や袖回りのデイテール】

空気抵抗を軽減することで快適なライドが楽しめる

バックパック代わりにもなる

サイクルジャージの背面には必ずバックポケットと呼ばれるポケットが装備されています。ポケットは2~3個ついているのが一般的ですが、収納力がかなり高く、携帯電話、お財布などの必需品はもちろん、薄手のウインドブレーカーやアームカバー、レインウエアなども一度にバックポケットに収納することができます。収納する荷物の量にもよりますが、バックパックが不要になるため、かなり身軽に自転車に乗れるようになります。

【画像 バックポケット周りのデイテール】

身軽にライドをするためにとても便利なバックポケット

初心者がまず買うべきサイクルジャージとは?

春・夏に乗るなら最初は半袖ジャージ1着でOK

自転車、ヘルメット、工具にメンテナンス用品と初心者ライダーには出費がかさんで大変だと思います。だからというわけではないのですが、はじめの1着は半袖1枚でOKです(春・夏の季節に限りますが)。まずは基本となる1着を手に入れましょう。サイクルジャージは速乾素材を使用しているので、1着あれば洗濯してもすぐに乾いて次の日の着用も問題なし。毎日の通勤ライドにも対応できます。
もしまだ余裕があるなら、サイクルパンツもそろえておくとなお安心です。先ほど説明したとおり、サイクルパンツにはパッドが付いていてお尻を保護してくれるので、上下でそろえると快適さがグッとアップします。

半袖で秋や冬は寒くないの?

「まずは半袖でOKと言われても秋や冬はどうするの?」という疑問があるかと思います。確かに半袖1着で秋や冬を過ごすのは無理があります。ただし自転車に乗る際は、レイヤリングといって、重ね着をするのが基本。気温に合わせて、アームウォーマーを追加したり、中にインナーウエアを着たり、ウインドブレーカーを羽織ってみたり・・・。結局のところ別のアイテムをそろえなくてはいけないのですが、工夫次第で半袖1枚と1年中いろいろと着回しすることができます。

【画像 重ね着していいるイメージ 】

半袖のジャージをベースに重ね着をするイメージ

カジュアルシーンで着ることもできる

半袖のサイクルジャージはカジュアルウエアとして使用することもできます。涼しく動きやすくてウエアとしては優秀。さらにバックポケットを活用すれば、バッグをもたずに手ぶらで外出も可能。スポーツウエアを普段着に取り込むのが流行っていることもあり、上手に取り入れているロードバイク女子も増えています。もしカジュアルなシーンでも使用したいなら、着回しがきくデザインのものを選ぶといいでしょう。

サイクルジャージ購入のポイント

サイズに注意

基本的なことですが、サイズには注意しましょう。自分のサイズはみなさんご存知だと思いますが、メーカーによってサイズは大きく異なります。ネット通販が便利で利用する人も多いかと思いますが、確実性を求めるなら、やはり実際に専門ショップで試着して購入するのがおすすめです。

シルエットに注意

【画像 同じサイズを並べて、シルエットの違いが分かるものがあれば】

同一サイズであってもシルエットの違いによって見た目や着用感が変わる

サイズ?シルエット?どう違うの??という声が聞こえてきそうですが、シルエットとはサイズに関係なく大きめ(小さめ)にデザインされているもののことです。サイクルジャージだと、通常サイズの「ベーシックフィット」を基本として、それよりもぴったりしたシルエットの「レースフィット」、ゆったりした「ワイドサイズ」などがあります(※ワイドサイズの場合はSサイズでも幅広で大きくなっています)。前述しましたが、はじめのうちは実際に試着したほうが最適なものが見つかりやすいでしょう。

ベーシックフィット・レースフィット・シティライドフィット
ワイドサイズ・トールサイズ

男性はメンズ、女性はレディースモデルを選ぶ

男性はメンズ、女性はレディースモデルを選ぶ

シルエットに関係してくる部分でもありますが、男性は男性用、女性には女性用のシルエットで作成されている場合が多くあります。肩幅、胸囲、腰回りなどそれぞれの体の特徴にフィットするようにデザインされています。自分に適合するモデルを選びましょう。

好みのデザインをオーダーする

もし好みのデザインがない場合は、カスタムジャージを作成することもできます。デザインはPCで作成しても手書きでもOKです。一般的にはメーカー側のデザイナーがサポートしてくれるので、頭の中にあるイメージどおりのものができ上ります。メーカーによって違いますが、5枚以上など複数枚のオーダーをしなければいけない場合もあるので、仲間を誘ってオーダーする分にはいいのですが、1人でオーダーする場合は割高になることがあります。